
アンコンシャスバイアス(unconscious bias)を知る、気づく、対処することで、ひとりひとりがイキイキする社会をめざす一般社団法人アンコンシャスバイアス研究所は、全国の小・中学校の子どもたちを対象とした「アンコンシャスバイアス授業」のプログラムを開発いたしました。2021年より、全国の小・中学校で、アンコンシャスバイアス授業の提供をスタートしました!
小・中学生へのアンコンシャスバイアス授業では、
「自分も含めた一人ひとりを大切にしよう」といった心を育んだり、
「SDGsのジェンダー平等、不平等を無くす、平和と公正、パートナシップの重要性に気づくきっかけ」を提供したり、
「自らの可能性を信じるキャリア教育(進学・進路などの将来)」としてなど、子どもたちの可能性の幅をひろげるための機会を提供します。

※文部科学省の「若者のためのライフプランニング支援の推進事業」において、特に学校現場において、子どもたちが自身のライフキャリアを固定的な性別役割分担意識にとらわれず考えられるようにするため、指導的立場にある教員が、自身のアンコンシャスバイアスに気付くためのプログラム開発の必要性が提言されており、「教員むけ研修」「保護者講演」についても、提供を開始しています。
■授業の感想(小学校5~6年生より)

アンコンに気づかなかったら、友だちとの仲が悪くなったり、自分が傷ついてしまったりと、けっこう大変なことになってしまうと気づきました。だから、アンコンに気づこうとすることが大事なんだなと思いました。私は、アンコンは自分の身のまわりの人にたくさんあるものなんだと知り、そのアンコンに気づいて、だれも傷つけないようにしたいと思いました。

私は前に出たりすると緊張してうまくしゃべれなくなったりするのですが、このアンコンを考える授業で、友だちと意見を交換して「ちょっと頑張ったら自信がつくかも」と思えた気がしました。ふだん、あたりまえに思っていたことを考えてみることが面白かったです。

この授業をうけなかったら、きっと絶対無理とか言って、自分で自分を不安にしたり、とまってしまうことがあったかもしれないと授業をうけて思った。

アンコンを考えなかったら、もしかしたら人との深いつながりも、偏見で、無くなったかもしれない。ちゃんと相手を知ってから人と付き合っていこうと思った。

ぼくはアンコンシャスバイアスを知って、気をつけようと思ったことがあります。それは、相手の表情を見たり、きめつけたりしないよう気をつけようと思いました。そしてアンコンに気づくために意識しようと思いました。アンコンについて、もっと調べたくなりました。

授業をうけられて、とてもよかったです。気をつけようと思ったことは、自分の口ぐせです。私は「どうせ~」や「絶対~」などが口ぐせなので、それで自分が正しいと思って、意見をおしつけようとしてしまうので、そこを気をつけたいです。

自分の思いこみや、勝手な考えがよく分かりました。自分のしたことや、言ったことで、誰かが傷ついているかもしれないと思うと、この授業で、そのことが分かってよかったと思います。
■子どもたちからでてきたアンコンシャスバイアス
「メガネ」の人は、まじめだ!
と決めつけていた
「私に、発表はできない」と
決めつけている
「この役割は私には無理」と
思いこんでいる
「男子だったら、これぐらい
出来ないと」と思いこんでいる
この子は絶対〇〇じゃん
と思ってしまう
机にうつぶせになっていると、
泣いているかと思いこむ
この水たまりは浅いだろうと思ったら、深かった
女性は家事、男性は仕事をする人」と決めつけていた
食わずぎらいもアンコンだと
気づいた!
みんながしていることを、
ついしてしまう
泣いていると、悲しいのかな
と思いこむ
札幌は台風がこないから大丈夫!と思いこんでいる
■札幌市立あいの里東小学校 教員 角井先生のコメント
アンコンシャスバイアスの授業は、子どもたちだけでなく、教員である私たちにとっても、非常に学び深き時間となりました。子どもたちは、自分のなかに思いこみがあることに気づくとともに、それによって、自分の可能性を狭めたり、誰かを傷つけることもある等、それぞれに、様々な気づきがあったように思います。授業後、クラスのなかで、「これって、アンコン?」「これは、アンコンだよねー」などの会話がいたるところから聞こえてきます。そして、子どもたち同士はもちろんのこと、子どもたちと、教員との会話においても、「これって、アンコン?」と、フラットに語り合うことができていることも、うれしい出来事でした。
昨年実施いただいた6年生を対象とした授業では、私にとって驚く出来事がありました。実はあの時期、私のクラスでは、SDGsについて学ぼうとしていたのですが、アンコンシャスバイアスと、SDGsの「5.ジェンダー平等」「10.不平等を無くす」「16.平和と公正」「17.パートナーシップ」とが、非常に関連しているということに気づいている子どもたちが何人か出てきました。そう考えると、アンコンシャスバイアスを学ぶことは、SDGsにつながる素晴らしい学びにあるということを改めて感じています。
今般、全国の小中学生にむけて、アンコンシャスバイアスの授業を広げていく取組みをスタートされるとのことをおききしました。「あいの里東小学校の子どもたちからの授業後の感想がきっかけとなった」という守屋先生のお言葉を非常にうれしく思っております。道徳の時間や、総合的な学習(探求)の時間などをとおして、ひとりでも多くの子どもたちがアンコンシャスバイアスを学び、知って良かった!気づいてよかった!が広がってゆけばと思っております。
|小・中学生を対象とした授業の申込方法
【授業概要】
■担当講師:
一般社団法人アンコンシャスバイアス研究所の認定トレーナー
■授業枠 :
「道徳」「総合的な学習の時間」「SDGsに関する授業」など
■実施形式:
「オンライン授業」or「リアル(対面授業)」
*地域によっては、オンラインのみの授業提供となります
■授業回数:
個別相談(1~2回の授業でカリキュラムを組んでいます)
■対象学校:
全国の小・中学校(公立・国立・私立)
■実施学年:
小学校5・6年生、中学生、高校生
*小学校4年生への授業は個別にご相談ください
*複数学年、複数クラスをオンラインでつないでの授業も可
・
|小・中学校での授業導入実績
【2021年~導入校(一部ご紹介)】
●札幌市立あいの里東小学校(北海道・公立)
・小学校5~6年生(約130名)
・道徳
・オンライン授業(GoogleMeetを利用し、4クラス同時に実施)
●札幌市立あいの里東小学校
・小学校5年生
・総合的な学習の時間
・オンライン授業(Zoomを利用、2クラス同時実施)
●矢巾町立矢巾東小学校(岩手県・公立)
・小学校5~6年生
・道徳
・オンライン授業(Zoomを利用、5クラス同時に実施)
●杉並区立堀之内小学校(東京都・公立)
・小学校5~6年生
・道徳
・オンライン授業(Teamsを利用、5クラス同時に実施)
●白百合学園小学校 (東京都・私立)
・小学校5~6年生(約240名)
・総合的な学習の時間
・オンライン授業(Zoomを利用、6クラス同時に実施)
●松前町立岡田中学校 (愛媛県・公立)
・中学校2年生
・対面授業
●春日部共栄中学校
・中学校2年生
・オンライン授業(GoogleMeet)
●神戸市立美賀多台小学校
・小学校4~6年生(同時に6クラス)
・オンライン授業(Teams)
→取材記事
●平和学園小学校
・小学校4~6年生
・対面授業
●仙台白百合学園小学校
・小学校5~6年生
・オンライン授業(Zoom)
●五ヶ瀬町立五ヶ瀬中学校
・中学校1~3年生
・オンライン授業(Zoom)
・2022年度も継続して導入(新1年生に実施)
●藤沢市立善行中学校
・中学校1~3年生
・オンライン授業(2コマ連続)
●他、多数
2021年10月時点で、栃木、千葉、埼玉、東京、神奈川、静岡、岐阜、三重、神戸、広島などの「小学校」「中学校」「高等学校」で授業実施が決まっています。また、「教員研修」や「保護者講演会(学校主催・PTA主催)」もお引受けしています。
|授業実施事例のご紹介

授業カリキュラム(例)
◇1回目の授業(45分)
・アンコンシャスバイアスとは何か?を知る
・様々なワークをとおして「無意識」が自分にもあると体感し、「思い込み」をしている自分に気付いていく
◇宿題
・1週間後の授業までのあいだで、「私のアンコンを探そう!」
◇2回目の授業(45分)
・宿題を共有したうえで、アンコンシャスバイアスの影響を考える
・「アンコンシャスバイアスに気づかなかったらどんな問題があるのか?」
「気づいたらどんないいことがあるのか?」等
☆学校との打合せにより授業カリキュラムはカスタマイズにてご提供します
☆1回のみの授業も可能です
|企業イベント「ファミリーデー」での導入事例
アンコンシャスバイアスを知る、気づく、対処することで、ひとりひとりがイキイキする社会をめざす一般社団法人アンコンシャスバイアス研究所は、株式会社三菱 UFJ フィナンシャル・グループ(代表執行役社長:亀澤宏規、以下 MUFG)と共に、「未来の世代のチカラになる。」ことをめざし、MUFG社員の子どもたち(小学生・中学生・高校生)を対象に、「アンコンシャスバイアス」のワークショップを開催しました。
■子どもたちへのワークショップ実施経緯
アンコンシャスバイアス研究所では、2021年7月より、全国の小・中学校にアンコンシャスバイアスの授業を届けるプロジェクトをスタートしました。「自分も含めた一人ひとりを大切にしよう」といった心を育んだり、SDGsの授業で導入されたり、進路・進学などをはじめ、「自らの可能性を信じる」といったキャリア教育をとおして、子どもたち一人ひとりの可能性をひろげるための授業を提供しています。この取組みに共感いただいたMUFGでは、社員とそのご家族を対象に今年度初開催した「MUFG Family Festa」において、社員の子どもたちに向けてアンコンシャスバイアスのワークショップを実施することとなりました。

■ワークショップ概要
日時:2021年8月21日(土)
対象:MUFG社員&お取引先金融機関の子どもたち
内容:小学生の部、中・高校生の部
|メディア掲載情報


毎日小学生新聞(2022年4月より連載スタート)
毎日新聞社が発行する「毎日小学生新聞」で、アンコンシャスバイアスをテーマとした連載がスタートしました。
「これって、アンコン?」は、毎月第2火曜日です。

東洋経済education×ICT(2021年12月2日)
https://toyokeizai.net/articles/-/470457
小学校での「アンコンシャスバイアス授業」を取材いただきました。

出典元:日本教育新聞(2021年7月12日【3面】)
日本最大の教育専門全国紙である日本教育新聞にて、
アンコンシャスバイアス授業の取材記事が掲載されました。
記事内容は、「札幌市立あいの里東小学校」で6~7月にかけて行われたオンラインでのアンコンシャスバイアス授業(出前授業)についての取材記事となります。