FAQ:アンコンシャスバイアスについて

これまでにいただいた質問をいくつかご紹介させていただきます。

はじめに

アンコンシャスバイアスをどのような文脈でとらえるのか等により、解釈や受けとめ方は、様々であると思います。ここでお伝えすることは、あくまでも、アンコンシャスバイアス研究所の見解として、ひとつの参考としてとらえていただければと思います。

FAQ

(最終更新日:2025年6月30日)

< 質問1 >

アンコンシャスバイアスを完全に無くすことはできるのでしょうか?

<回答>

アンコンシャスバイアスを完全に無くすことは、非常に難しいと言わざるをえないと考えています。

<質問2>

「アンコンシャスバイアスがあること自体が問題というわけではありません。過去の経験や、見聞きしたことに影響を受けて、自然に培われていくため、アンコンシャスバイアスそのものに良し悪しはありません」という文章を読みました。

この文章のなかの「あること自体が問題というわけではない」「アンコンシャスバイアスそのものに良し悪しはない」ということが意味することについて、もう少し具体的に教えてください。

<回答>

はじめに、『アンコンシャスバイアスに気づかずにいると、“不適切な判断”や“不適切な言動”を引き起こす可能性があり、結果として、「ネガティブな影響」や「問題」に発展することがある』ということを、まずはお伝えしたいと思います。

そのうえで、ご質問に回答させていただきます。

①「あること自体が問題というわけではない」という表現が意味すること

アンコンシャスバイアスは、「認知」のプロセスにひそんでいます。つまり、アンコンシャスバイアスの存在自体を否定することはできないと考えていることから、「アンコンシャスバイアスがあること自体が問題というわけではない」と表現していました。

②「アンコンシャスバイアスそのものに良し悪しがない」という表現が意味すること

アンコンシャスバイアスは、無意識であるがゆえに、「良し悪しの判断は、無意識下のことに対しては、出来ない(分からない)」と考えていることから、「アンコンシャスバイアスそのものに良し悪しはない」と表現してきました。

無意識であるがゆえに、アンコンシャスバイアスそのものに対する良し・悪しの判断はできない(分からない)ものの、アンコンシャスバイアスに気づかずにいたときの“不適切な判断”や“不適切な言動”は、「問題」となることがあると考えています。

最もお伝えしたいこと

それは、「アンコンシャスバイアスに気づかずにいたときの判断や言動が、知らず知らずのうちに、相手を傷つけたり、自分自身の可能性を狭める等、ネガティブな影響が様々にあるため注意が必要」ということです。

なお、「あること自体が問題ない」「良し悪しはない」といった表現が、「アンコンシャスバイアスに気づかなくても問題がない」といったように、私たちの意図しない別の意味で伝わるおそれがあるとの思いから、現在は、これらの表現は使っておりません。

<質問3>

アンコンシャスバイアス(Unconscious Bias)という言葉は、いつ頃からある言葉ですか?

<回答>
 1990年代に“Unconscious Bias”という用語を用いて、「人種などによる職場における差別的待遇」や「誤った判断への影響」について述べられた論文を確認しています。また、2000年代になってHRM分野でのUnconscious Biasをテーマとしたトレーニングに関する論文を確認しています。
 なお、先行研究をいろいろとあたりましたが、提唱者は不明です(アンコンシャスバイアス研究所調べ:2025年1月現在)

 <参考>
2013年以降、Googleが“Unconscious Bias@work”というトレーニングを全社的にはじめたことなどもきっかけとなり、“Unconscious Bias”という用語が、国内外で少しずつ認知されるようになったと認識しています。

<質問4>

アンコンシャスバイアス(Unconscious Bias)の定義について教えてください。

<回答>

アンコンシャスバイアスの定義については、こちらよりご覧ください。

同じカテゴリーの記事