|アンコンシャス・バイアスとは?

アンコンシャス・バイアス(unconscious bias)とは、日本語では「無意識の思いこみ」「無意識の偏見」「無意識の偏ったものの見方」など、さまざまな言葉で表現されている概念です。実例としてよく知られていることとしては、「男性だから」「女性だから」「理系だから」「文系だから」などといったステレオタイプな決めつけを無意識にしてしまうことがあげられます。


<日常でこのようなことはありませんか?>
 □ つい、「これまでのやり方」や「前例」に固執してしまう
 □ 何をするにしても相手との「上下関係」を意識してしまう
 □ 育休取得をする男性社員は、昇格欲が低いと思ってしまう
 □ 「普通は●●だ」「たいてい●●だ」という言葉を使うことがある
 □ 「男のくせに」や「女のくせに」など思ってしまうことがある
 □ みんながコーヒーを頼むと、つられて「私も」と言ってしまう

このように、わたしたちの脳は、これまでに経験したことや、見聞きしたことに照らし合わせて、あらゆるものを「自分なりに解釈する」という機能を持っています。アンコンシャスバイアスは誰にでもあるもの。あることそのものが悪いということではありません。

問題なのは、気づかないうちに、「決めつけ」たり、「押しつけ」たりしてしまうことです。私たちは同じモノをみていても、人によりその解釈が様々ということが多々あります。例えば、「真面目ですね!」といわれて、嬉しい人もいれば、イラッとするという人もいれば、何も思わないひとがいるといったように、です。

 

私たちは、無意識のうちに(知らず知らずのうちに)、相手を傷つけたり、相手を苦しめたりしていることがあります。アンコンシャスバイアスとは、こうした知らず知らずのうちに相手を傷つけたり、相手を苦しめてしまうことに対処するためにも、誰もが知っておいたほうがよいと思われる概念として、近年、注目をあびるようになりました。

企業では、様々な文脈での導入が進んでいます。

「ダイバーシティ&インクルージョンの推進」のために、

「コンプライアンス違反」や「ハラスメント」につながる言動をなくすために、

「人権啓発」のために、

「一人ひとりがイキイキと活躍する組織を目指す」ために、

「経営者や管理職の部下育成」のために、

「自分に対するバイアスに気づくという「キャリア形成」のために、

「イノベーション阻害要因にバイアスがあることに気づく」ために、等々。

 

人や組織に大きな影響をおよぼしているアンコンシャスバイアスという概念を知るための研修や講演、eラーニングや動画教材が活発に導入されるようになったのは、そのためだと思います。

また、私たち一般社団法人アンコンシャスバイアス研究所では、「社会課題」にアンコンシャス・バイアスがひそんでいることを伝えることにも積極的に取り組んでいます。設立背景でもお伝えしていますが、「がんの経験者」やそのご家族や職場の仲間を対象とした「がんにひそむアンコンシャス・バイアスに気づく」といったテーマでも注目をあびています。

「これって、私のアンコンシャスバイアス?」(略して、「これって、私のアンコン?」)が、合言葉となり、一人ひとりがイキイキとする社会に一歩でも、二歩でも近づいてゆけたらと思っています。