What’s Unconscious Bias?

アンコンシャスバイアスとは?
アンコンシャスバイアス
(unconscious bias)

私たちは、何かを見たり、聞いたり、感じたりしたときに、「無意識に“こうだ”と思い込むこと」があります。これを、アンコンシャスバイアスといいます。日本語では、「無意識の思い込み」などとも表現されています(※)

次のように思うことは
ありますか?
  • 血液型を聞くと、
    “こんな性格だ”と思う

    …………

    血液型と性格は、関係ないかも?

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  • 赤いランドセルをみると、
    女の子のものだと思う

    …………

    もしかしたら、男の子かも?

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  • 「親が単身赴任中」と聞くと、
    父親のことだと思う

    …………

    もしかしたら、母親かも?

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  • 「親が乳がん」と聞くと、
    母親のことだと思う

    …………

    もしかしたら、父親かも?

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  • 「私には、どうせ無理」
    と思うことがある

    …………

    もしかしたら、無理じゃないかも?!

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いかがでしたか?

「私は、どれもあてはまらなかった」という方や、「ここに記載のことを、思ったことはない」という方もいたかもしれませんが、ここに記載していることは、アンコンシャスバイアスとなりうる可能性がある、ごく一部の例です。

アンコンシャスバイアスは、「相手」に対するものもあれば、「自分自身」に対するもの、「モノ」に対するもの等もあり、日常や職場にあふれていて、誰にでもありうるものです。

​無意識がゆえに気づきにくいかもしれませんが、「アンコンシャスバイアスに気づこう!」と意識することで、モノの見方が変わったり、とらえ方が変わったり、他の可能性を考えてみようと思えたり、一歩踏み出してみようという勇気がもてる等、様々な変化がおとずれるかもしれません。

専門用語をヒントに、
私のアンコンシャスバイアスを
振り返る

アンコンシャスバイアスは、無意識がゆえに、なかなか気づきにくいかもしれません。そのため、気づくヒントとして、「認知バイアス」を6つご紹介します。

「私」にはどんなアンコンシャスバイアスがあるのだろうか?と、思いめぐらせてみてください
(※認知バイアスは200種類以上あります)

6つの認知バイアス

ステレオタイプ

(性別、学歴、世代など)ある属性に対する先入観や固定観念で、「みんなそうだ」と思い込む傾向

正常性バイアス

警告のシグナルを軽んじ、「このくらい問題ない」「自分は大丈夫」と思い込む傾向

確証バイアス

自分の考えを支持する情報や、自分が期待する情報だけを集めたくなる傾向

同調バイアス

「周りに合わせたほうがいい」等、周りの言動にあわせたくなる傾向

現状維持バイアス

「このままがいい」「このままでいい」等、現状維持を好み、変化を避けたくなる傾向

インポスター症候群

周りから評価されていても、「私にはムリ」等、自分を過小評価する傾向

アンコンシャスバイアスに
どう対応するか?

ネガティブな影響を防ぐための3つの対処法

  • 対処法 01

    アンコンシャスバイアスを意識する

  • 対処法 02

    「決めつけ」の言動に注意する

  • 対処法 03

    「対話」を大切にする

アンコンシャスバイアスの影響は多岐にわたる

私たち一人ひとりが、アンコンシャスバイアスに向き合い続けないと、次のようなネガティブな影響となってあらわれるかもしれません。

社会・組織において

・一人ひとりがイキイキと活躍できない
・男女共同参画社会が実現しない
・人権侵害・ハラスメント問題
・コンプライアンス違反
・新しい事業・商品・技術がうまれない
・職場の安全衛生面への影響
・広告や企業メッセージ等の炎上
・仕事との両立への影響(育児・介護や病気治療等)

個人における影響例

・進路、進学、キャリア等への影響
・新たな挑戦ができない
・成長の機会を失う
・人間関係のトラブルにつながう
・働き方や生き方の可能性を狭める
・正常性バイアス等による災害時の影響
・QOL(クオリティ・オブ・ライフ)への影響
・固定的な性別役割分担意識にとらわれる

アンコンシャスバイアスに
気づくと、どんないいことが?

ー気づいてよかった事例ー

◆ある小学生の声◆
友だちと喧嘩をしたときに、「あの子が悪いに決まっている!」と思うことが多かったのですが、アンコンシャスバイアス授業をうけてからは、「これってわたしのアンコンかな?」と気づいて、ごめんねが言えるようになりました!

◆ある保護者の声◆
子どもに対して、「決めつけの言葉」をつかっている自分に気づくことができました。親のアンコンが、子どもの可能性を狭めていることに気づくことができて、本当によかったと感じています。

◆ある営業職の声◆
「どうせこのお客様は○○だ」等、お客様に対するアンコンに気づいくことで、提案の幅が広がったのを感じています。

◆ある管理職の声◆
誰に、このプロジェクトを任せるかを考えていた時に、アンコンに気づいてよかった!ということがありました。「この仕事を任せるには、まだ早いかな…。ムリだろうな…」と、一瞬、頭をよぎったのですが、「アンコンかもしれないな」と思い、任せてみました。結果、期待以上の成果を発揮してくれました。アンコンシャスバイアスに気づいてよかった!と思った瞬間でした。

ひとりひとりがイキイキと
活躍するために

『100人が同じでも、101人目は違うかもしれません』
「これまでに出会った100人はみんなこうだった!」や、「これまでに出会った100人は傷つかなかった!」
と思うことがあったとしても、101人目は違うかもしれません。

『過去と、今と、未来は違うかもしれません』
​「過去はこれがあたり前だった!」「過去は問題なかった!」と思うことがあったとしても、過去と今、そして未来とでは違うかもしれません。

『これって、アンコン?』
「これって、アンコン?」を合言葉に、一人ひとり、その時々と向き合うことを、ぜひ大切にしていただければと思います。

特記事項

<注1>
日本語訳について

アンコンシャスバイアス研究所では、アンコンシャスバイアスに日本語をそえる必要がある場合には、「無意識の偏見」という意訳ではなく、「無意識の思い込み」を意図的に採択しています。

<理由>
「無意識の思い込み」という表現を採択している最も大きな理由は、アンコンシャスバイアスは、「相手」に対するものだけでなく、「自分自身」や「モノ」に対するもの等もあるからです。

「自分自身に対するアンコンシャスバイアスとは?」
一例をあげると、「私にはどうせ無理だ…」などがあげられます。自分自身に対するアンコンシャスバイアスを日本語で表現することを思うと、偏見ではなく、「私にはどうせ無理だと無意識に思い込むこと」としたほうがよいとの考えに至りました。

また、様々事例に日本語をあてはめていったときに、「無意識の偏見」という意訳では、フィットしないと感じるものが様々にあったため、「無意識の思い込み」という意訳を採択するに至りました。

アンコンシャスバイアスに気づこうとすることは、自分自身の可能性を広げることにも繋がります。「アンコンシャスバイアスに気づいてよかった!」ということが、相手に対してだけでなく、自分自身に対する気づきの良さも同時に広がってほしいとの願いもあり、アンコンシャスバイアスに日本語意訳をそえる場合には、「無意識の思い込み」を採択するに至りました。

メディアからの取材時なども、「無意識の思い込み」でお願いしています。

<注2>
アンコンとは?

アンコンは、「アンコンシャスバイアス」の略です。
「これって、アンコン?」を合言葉に、気軽に振り返ってほしいとの思いから、「アンコン」という略語をつかっています。

著作権について

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・企業や自治体が、このページを参照・引用し、広報物を制作する場合
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出所の明示

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出典:一般社団法人アンコンシャスバイアス研究所HP

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